2016年7月28日木曜日

趣味から斬り込む地域医療 ~実践家庭医塾~

臨床研修医、家庭医療専攻医らの研修体験の振り返りを中心に学びを深める実践家庭医塾の患者中心のカンファレンス!

今月の臨床研修医からの発表で特筆すべきは、趣味(むしろ特技)を通して地域に斬り込み、地域医療について省察を深めたというところである。
非常に個性的な形で自分らしい学び方をしてくれた彼に敬意を表したい。


専攻医からの発表では、同じ精神科領域の疾患であっても、診断後の視点やアプローチ法が、精神科専門医とは大きく異なることが再認識された。
特に、患者さんの病気の物語についてひたすら聴くことから生まれる発想や戦略の威力を痛感した。


2016年7月19日火曜日

“かしわモデル”から“かしまモデル”へ! ~在宅医療推進のための多職種研修会~

20148月、在宅医療推進のための先進的取り組みがなされている柏プロジェクト見学ツアーに参加させていただき、本ブログでもその内容をご紹介しました。
見学を通して私は「現状がどんなに厳しくても、大事なのは歩みを止めないこと、そして諦めないことである」と信じて活動を続けてきました。以来2年の時を経て、医療・介護スタッフが絶対的に不足しているいわき市において、必然的に「超高齢社会を乗り切るには在宅医療の充実なくしては語れない」という共通認識が醸成されつつあることを実感する今日この頃です。そして遂に2016717日、いわき市といわき市医師会がガッチリとタックを組み、柏プロジェクトを参考に「在宅医療推進のための多職種研修会」のいわき開催が実現しました。


研修会では、ひょんなこと(何かのお仕置き? ('`) )から司会を拝命しましたので、研修会全体の様子を高見の見物することができました。そこから見えた風景は…「いわきスゲぇ!(想像を絶するほど凄い様)、かしまスゲぇ!」でした。議論のレベルは今回の教材で想定されている到達目標を遥かに上回る内容であり、初回でありながら基礎編と言うよりはむしろ地域の実情に合わせた応用編の域に達していて、参加者の明日の行動を変えるほどの具現性を持っていました。殊に我がかしま病院からの参加者らからは、今回の教育ツールにおける改善すべき点を指摘する鋭いツッコミや、より革新的なモデルを創生して行こうという前向きな発言がみられました。

スタッフの人材が明らかに不足しているいわきで医療・福祉職に従事している私たちは明らかに厳しい状況下に身を置いています。しかし、どういう訳か皆どこか輝いていて、活き活きしているように私には見えます。「何故なのか?」それはきっと「やりがい」や「意地」が支える「人間力」なのだと思います。これら一つひとつの力はちっぽけでも、「人間力」には必ず一筋の芯があり個性があります。これらを上手に紡ぎ合わせれば、強靭で無敵な地域が創生できるはずです。

2016年7月14日木曜日

おしらせ! 「第3回 いわき市がん哲学外来カフェ」



第3回 いわき市がん哲学外来カフェ

日時:平成28年9月3日(土) 14時〜17時
場所:社団医療法人養生会 かしま病院 コミュニティーホール
   いわき市鹿島町下蔵持字中沢目22-1...
参加費:無料 お茶とお菓子をご用意してお待ちしています


がん哲学外来カフェ
「がんであっても笑顔を取り戻し、人生を生きることが出来るように支援したい」と願う、順天堂大の樋野興夫先生によって発足された『がん哲学外来カフェ』。がん患者さんとそのご家族と医療者とが、リラックスして対話できる空間です

がんと共に歩んでおられる患者さん、ご家族、ご遺族、近隣の皆様、ご興味のある方ならどなたでもご参加頂けます
参加には事前の申込みが必要です。医師との面談は、先着3組までとさせて頂きます

●申込期限 8月31日(水)
●申込み・問合せ先

社団医療法人養生会かしま病院地域医療連携室
 TEL 0246-76-0350 FAX 0246-76-0352
 E-mail k-izawa@kashima.jp
主催 いわき市医師会
後援 一般社団法人がん哲学外来
共催 総合磐城共立病院、福島労災病院
協賛 かしま病院

2016年7月11日月曜日

ラーメンサミットか? 第2回 福島×北海道 合同FaMReF (第113回 FaMReF)

2016年7月9日・10日の両日、福島県喜多方市 地域・家庭医療センター「ほっと☆きらり」を会場に、第2回 福島県立医科大学 地域・家庭医療学講座、北海道家庭医療学センター 合同FaMReFが開催されました。
札幌、旭川、上川などのラーメンの聖地を擁する舌の肥えた北海道の皆様を迎え撃つは喜多方(笑)
会期中、昼ラー、夜ラー、朝ラーからの~、2順目 昼ラーを制した強者もいたとかいないとか・・・


待望のオープニング
福島の葛西先生、北海道の草場先生、両チーフからのご挨拶
共通の起源を持ち、共通の目標に向かって日々学んでいる2団体の合同FaMReF
どんなレジデント・フォーラムになるのか? 期待に胸が膨らみます。


 


専攻医の研修の現場での疑問や臨床経験に基づく「振り返り」
フロアでは白熱のディスカッションが展開され、多くの示唆に富む助言やアイディアが飛び出します。
初対面同志の参加者も多い中なのに、すんなり居心地がいい感じ!


指導医レクチャー
福島からは中村光輝先生が、漢方について初学者にも分かりやすく咀嚼した解説をしてくれました。
みなさん、食いついていました。


北海道からは松井善典先生が、振り返りについて自ら振り返りながら振り返ってくださいました。(笑)
参加者の振り返りへの閾がさげられたものと期待できる内容でした。




さあ、初日の本番!
夜のFaMReF
家庭医は夜つくられるのであります。



深夜ラーできる貴重なお店です。


宴は丑三つ時まで続くのでした。



さあ、2日目も爽やかに目覚めたら、朝ラー&朝ランで筋肉増強に励むのであります。


新酒鑑評会6年連続金賞受賞の大和川酒造で、日本酒造りの奥深さを学びます。


家族看護のエキスパートから、プライマリ・ケアにおける混合研究法について学びました。
量的データと質的データの両者を統合し、両者の強みを活かす手法としての混合研究法は、今後発展していくことでしょう。


大トリは、葛西教授によるCinemeducation
映画「セッション」のクリップを観ながら、教育についてあらためて深く考える機会となりました。



FaMReFの後は、梅雨の晴れ間を楽しみながら、裏磐梯経由で檜原湖と磐梯山を眺めながら帰路につきました。


2日間を通して感じたことは、「仲間」の大切さです。
身近な仲間はもちろん大切です。
しかし、日ごろ滅多に出会えない人たちの中にも多くの仲間がいて、互いに支えあっている。
そんな仲間同士が出会ったときに、日ごろ得られないような高いレベルの深い学びや激しい化学反応や、言葉にできない感動が生まれる。
来年は室蘭での開催が決まりましたので、海を越えてぜひ参加しようと思います。