2013年1月26日土曜日

素朴な疑問から始まる深い理解と革新的な未来

当講座、福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座が提供する診療・教育プログラムには、しばしばお客様が訪れる。
見学や臨床実習希望の学生や研修医の皆さんが、全国から、時に海外から遊び(学び)に来てくれる。
訪問してくれた皆さんはきっと、いわきで様々な新しい発見をしてくれているものと信じている。
と同時に、私はいつも訪問してくれた皆さんから新しいアイディアをもらっている。
今週末、いわきを訪問してれた首都圏のイケメン系医学生は、とても丁寧に物事を考え組み立てていくタイプであった。
彼の疑問・質問はとても素朴でありながら、しかし本質を突く鋭いものばかりで、私自身 日頃あまり掘り下げて考えていなかった視点とアイディアを示してくれて、中にはそのまま臨床研究のテーマになりそうなものまで飛び出して、接していて新鮮な感動すら覚えた。
そして、自分自身も、普段何気なくスルーしてしまいがちな素朴な疑問をきちんと吟味し、社会のお役に立つようなクリニカルクエスチョンを生みだしていきたいと思った。


頑張った人には、恒例のご褒美というわけだが、何故かなりゆきまかせの「ちゃんこ鍋」に!
学生さんから刺激を受けて、なぜ「ちゃんこ鍋」に使われる肉は鳥肉が中心なのか?
流さずに調べてみた。
牛や豚などの四足動物だと、常に手を突いている状態なので、相撲ではそれ自体「負け」を意味する。
そんなわけで、ちゃんこでは2本足で立っている鳥を中心に使うそうな・・・納得!

2013年1月23日水曜日

噂の福島市民ショー!


「私、厄年なので~」
職場の秘書さんから洗剤をいただきました。
「なぬ?」
というこちらの戸惑った反応に、
「え、常識ですよね?」
秘書さんも戸惑いをみせる。
聞くと、福島市の一部?では、自身の厄払いに、厄を洗い流すという意味を込めて、洗剤を配るという風習があるそうだ。
確かに、福島市内のドラッグストアには、この時期「厄年コーナー」なる洗剤ギフトコーナーが設けられている。
同じ福島県でも全く知らなかった。

2013年1月19日土曜日

元気なインフルエンザ患者


熱も無く、全身症状もなく「ちょっとノド痛いなあ」ぐらいで普通に過ごしていました。
感染対策管理上の都合で否定目的に念のため発症7日後に調べたらこの有様に・・・
通常は検査を行なわない程度の症状ですが、ワクチンは非典型例を生むのでしょうか?ひとたび このような事態になると、ほうぼうに迷惑をかけることになります
(知らずに講義しなくて良かったのですが・・・)大切な講義に穴をあけてしまったり、外来の代診をお願いしたり、自宅では脅威にこそなっても役に立つことは無く・・・
... こんなに抗原に曝されていても、平気で生きていられる鈍感なオイラ。
元気なのに出勤を許されない(勿論、遊びにも行けない)のは切なかった・・・
ちなみに、初回検査から3日後の今日、ほぼ症状が消えたので試しに再検してみたら、ちゃんと陰性化していました。
(勿論、これも通常はしない検査ですが・・・)
というわけで、罪滅ぼしと言うわけではないですが、早速今晩は高熱を患った患者さんに対して、いつもよりビクビクしないで接しています。

2013年1月13日日曜日

自治会のお焚き上げの神事

地元の自治会のお焚き上げの神事に初めて参加した。
お焚き上げは、神事的には火の神の力で天界へ還すという意味があり、仏事的には思いが込められたもの、魂が宿るとされているものに、これまでの礼を尽くし浄化によって天界へ還す意味があるようで、古い御札や松飾りなどが一斉に燃やされた。

天まで焦がすような高い炎、竹の破裂音に物凄い迫力があり、確かにすべてが天に昇って行きそうな勢いを感じた。
そして、火の圧倒的な力を前に、信教の種類・有無を問わず、自然への感謝と恐れの気持ちを忘れてはいけないと強く感じる時間でとなった。

竹が割ける爆音におののくオヤカタさん。


それにしても、防災的な見地から最近はなかなか行なわれなくなっているこのような神事を、地元の消防団動員で、身近に受けることができるのはとてもありがたい。

2013年1月12日土曜日

第79回Family Medicine Resident Forum @ 保原

安達太良山が綺麗だった。
北福島には不思議な雲が出ていた。
勉強熱心な若い衆


そんなこんなで、平成25年 一発目のFaMReF112()に、福島県伊達市にある保原中央クリニック家庭医療科フロア(4)を会場に開催された。

Reflection of the Month「ポートフォリオを作成してみて悩んだこと」
福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座 後期研修医4年目 佐藤寿和
日本プライマリ・ケア連合学会の家庭医療専門医試験の評価に用いられているポートフォリオの作成に奮闘中の後期研修医の経験を参加者と共有しながら、評価ツールとして症例報告形式ではなく敢えてポートフォリオを用いていることの本質を再確認することができた。
評価者は、報告者が、どのようなルートで山を登り、どのように危険を回避し、困難を乗り越え、その経験を今後の登山にどのように生かそうとしているのか?が、読めば手にとるように分かるポートフォリオを求めているのだと思う。
それが大事なのだと思う。

② 医療面接の型を学ぶ!そして、型からアートへ・・・
Program of Patient Centered Interview TrainingPoPCIT
福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座 在宅フェロー 望月亮

野球の素振り、空手の型のように、はたまたカードゲームや将棋・太鼓の達人のように、医療分野で言えば外科の縫合練習のように、医療面接においても、反復練習で上手になれる有用なトレーニング方法はないだろうか?

 うん、理論は山ほどあるものの、その実践トレーニング方法は、あまり確立しているものはなさそうだ。

 なら、自前で創っちゃえ!

というわけで、少しでも医療面接の神様に近付こうと日々考えをめぐらしている一人のマニアックなファカルティーが考案した、患者中心の医療面接の反復トレーニング法:PoPCITが、体験ワークを交えながら紹介された。


こいつは面白れえ!


非常に面白い試みなので、温め・熟成させて、より有用な実践トレーニング方法として確立させていってもらいたい。


Cinemeducation「インビクタス/負けざる者たち」(2009)
福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座 葛西龍樹 主任教授
どのような逆境も、社会的圧力も、確固たる信念を挫くことはできない。
信じる道を力強く歩んでいく勇気を与えられる映画であった。


2013年1月7日月曜日

「やさい くだもの」 に学ぶラーメンへのこだわり

1月5日の朝、庭先で見つけたダブルデート
鳥も興奮すると色っぽい声出すんだね!

上下別のカップルなのに、位置取りと姿勢が酷似していて不思議
何か鳥なりに礼儀作法でもあるんだろうか?


さて、この週末は会津にプチ旅行
いつも会津地方の入り口で出迎えてくださる宝の山「磐梯山」に感謝しながら謹んで麓を通らせていただく


今回の我が家の旅のテーマのひとつ
「(喜多方ではなく)会津若松でお気に入りのラーメン屋を探す」


多くの識者のお知恵を拝借しながら、どうしても気になってしまった「やさい くだもの」・・・正式な店名は「古川農園
正式な店名を聞いてもラーメン屋とは思えない。
たとえそこでラーメンをいただけるとしても、青果市場か何やらの片隅の飲食コーナーをイメージしていた。
実際、その外観は閉鎖された青果市場!
「ラーメン屋に見えない」という口コミを知っていても、一度通り過ぎてしまったほど。
なのに、その実態は完全にラーメン屋そのもので、しかも駐車スペースは常に満車の大賑わい。
「なんじゃこりゃ?」
何これ珍百景です。
麺もワンタンもスープも美味しくいただいた。
詳細は内緒だが、気になる方はぜひお試しあれ。


今回の旅のもうひとつの目的は、年末年始の色々をお湯に流すこと。
会津東山温泉の憧れの宿「瀧の湯 はなれ 松島閣」
普段は、せっかく名湯を訪れても、烏の行水なみの超速入浴の自分も、今回ばかりは、瀧を眺めながら小原庄助さん気分で、の~んびりとくつろがせていただいた。


さて、いわきと会津との大きな違いは、冬の気候
ひと冬で片手で数えられるほど、しかも、すぐにとけてしまう程度しか降雪が無い いわきと、雪国 会津
同じ福島県とは思えない
子供たちは、雪を見るだけで大興奮!
スキー場に行かずとも、普通の公園で各自勝手に楽しんでいた。


で、実は他のラーメン屋さんもトライしたのだが、やはり美味しかった。
しかし、残念ながら今回は結局 お気に入りと言えるまでのラーメン屋さんは見つからなかった。

ラーメンを食べて「まずい」と思ったことはそんなにない。
基本、大好きですから・・・ラーメン!
しかし、万人から最高評価を得ることができるラーメンもなかなか存在しないと思う。
そのくらい好みが分かれる食べ物だと思うし、同じ人間が同じものを食べても、食べるときの体調や状況によっても味の感じ方は異なるだろう。

そうやって、自分にとっての「理想の一杯」を探す旅はまだまだ続くのであった。

2013年1月1日火曜日

家庭医は診た!

2012年 家庭医は診た!

「今年も診てくれるかな?」

「承知しました」

2013年も家庭医は診ますよ~

2013年はもっともっと「やさしくなりたい」

あけましておめでとうございます 2013

あけましておめでとうございます。
念頭のどさくさに紛れて、クリニックかしま・かしま病院の内科・総合診療科の紹介!
当科では、病気の予防、急性疾患の診断・治療、慢性疾患の管理、リハビリテーション、在宅医療、介護支援への連携、終末期医療まで、様々な領域の健康問題に幅広く対応していますので、健康に関することなら内容や分野を問わず先ずは何でもご相談ください。
例えば、複数の健康問題をお持ちのご高齢の方やご家族が安心して生活できるようにサポートさせていただくことや、困難な社会環境の中で不安を抱えて生活されている方の心身のケアにあたるなど、単に疾患の治療だけでは解決しない複雑な問題に対して、包括的・継続的かつ責任を持って対応していくことが、私共の本分と考えています。
ですから「医者にこんなこと聞いてもいいのかな?」などと迷わずに、どんなことでも遠慮なく相談していただけると、担当医のモチベーションはきっと鰻登りになることでしょう。
また当科は、福島県立医科大学や東京慈恵会医科大学と連携し、医学生や初期研修医、家庭医(総合診療医)育成のための教育機関としての役割を担っているため、地域医療を学ぶ学生や初期研修医、家庭医(総合診療医)を志す後期研修医など、若き医療人たちが診療・実習をおこなっています。
未来の地域医療のために、本年もご理解とご協力の程、どうぞ宜しくお願いいたします。